猫って、どうしてこんなにたくさん眠るの?
夜になると元気になったり、ずっと寝ていたり…。猫の睡眠には、まだまだ知らない秘密がたくさんあります。
実はその眠り方には、健康や本能、信頼のサインが隠されているのです。
本記事では、「猫 睡眠 特徴」をキーワードに、猫の睡眠の仕組みや一緒に寝るときの注意点、病気との関係までやさしく解説します。
この記事を読めば、猫の眠りをもっと深く理解できるようになりますよ。
猫の睡眠の特徴を正しく理解しよう
猫の睡眠の特徴を正しく理解しようというテーマでは、以下のような内容を解説していきます。
- 猫の睡眠時間はどれくらい?
- 猫の睡眠サイクルと人間との違い
- 子猫と成猫・老猫での睡眠の違い
- ずっと寝てるけど大丈夫?その理由とは
- 日中と夜の睡眠の取り方の違い
- 季節によって睡眠に違いはある?
- 猫がよく寝るのは本能?生態の秘密
猫の睡眠時間はどれくらい?
猫は1日にどれくらい眠るかご存じでしょうか?
猫は平均で1日14〜16時間、長いと20時間近く眠ることもある動物です。
これは人間の約2倍以上で、驚かれる方も多いでしょう。
この長時間睡眠には理由があります。
猫はもともと野生で暮らしていたころ、狩りを成功させるために一気にエネルギーを使い、その回復のためにたっぷり眠る必要がありました。
現在の室内猫もその本能を引き継いでおり、エネルギー温存のために長く眠るのです。
睡眠の内容は「浅い眠り」が多く、耳やしっぽが動いていることもあります。物音に反応しながら、うたた寝のような状態で休んでいる時間が大半です。
以下のような様子であれば健康な睡眠といえます:
- 食欲や排せつが普段通り
- 呼びかけに反応がある
- 起きたときの動きがスムーズ
逆に、極端な変化がある場合には病気の可能性もあるため注意が必要です。
猫の睡眠サイクルと人間との違い
猫と人間では、睡眠のスタイルが大きく異なります。
猫は短時間の眠りを1日に何度も繰り返す「多相性睡眠」であり、1回の睡眠は15分〜1時間程度です。
この短い睡眠は、主に「浅い眠り」で構成されており、物音や気配にすぐ反応できるようになっています。これにより、野生時代の名残として生き残る術を身につけてきたのです。
一方、人間は「単相性睡眠」といって、夜にまとまった時間を寝るのが基本です。そのため、猫と生活リズムが合わないこともあり、夜中に起こされるといった問題も発生します。
猫は「夜行性」ではなく「薄明薄暮性」で、明け方と夕方に活動的になります。夜に静かになると安心して眠れるため、深い眠りに入りやすくなります。
この特性を理解することで、猫の夜の行動にも納得がいくようになります。
子猫と成猫・老猫での睡眠の違い
猫の睡眠時間やスタイルは、成長段階によって大きく変わります。
特に子猫は1日18〜20時間もの睡眠を必要とし、成長や免疫力の維持のためにたっぷり寝ます。
生後まもない子猫は、ほぼ寝て過ごすのが普通で、無理に起こすことは避けた方がよいでしょう。静かで温かい環境を整えてあげることが大切です。
成猫になると、1日の睡眠時間は14〜16時間ほどになります。活動量が増え、日中は起きている時間も多くなっていきます。
遊びの時間をしっかり取ることで、夜にぐっすり眠ってくれるようになります。
老猫になると、再び睡眠時間が長くなり、18時間前後になることもあります。体力が落ちてくるため、休息の時間が自然と増えるのです。
猫の年齢ごとの睡眠の違いを知ることは、健康管理において非常に有効です。
ずっと寝てるけど大丈夫?その理由とは
「猫って一日中寝てるけど、大丈夫なの?」と不安になる飼い主も多いですよね。
実は、猫が長時間寝るのは本能によるもので、基本的には心配いりません。
猫は狩猟本能を持っている動物です。野生では短時間で獲物を仕留めるために瞬発力を必要とし、そのエネルギーを回復するために長時間の睡眠を必要としていました。
室内飼いの猫は安全で快適な環境にいるため、さらに長く眠る傾向があります。暖かく静かな場所で、安心しきった表情で眠るのは健康な証拠です。
ただし、次のような変化があれば注意しましょう:
- 食欲が極端に落ちている
- 呼吸が浅い・速い
- 体温がいつもより低い
「ずっと寝ている=異常」ではありませんが、異変のサインを見逃さないようにしましょう。
日中と夜の睡眠の取り方の違い
猫は時間帯によって睡眠のスタイルを変えることがあります。
昼は浅い眠りが中心、夜は比較的深く眠る傾向があるのが猫の特徴です。
日中の猫は、日なたや高い場所などでうとうとしている姿が多く見られます。これは「浅眠(せんみん)」と呼ばれ、すぐに周囲に反応できる軽い眠りの状態です。
夜になると、外の物音も減って部屋が静かになるため、猫はより深く、長時間眠る傾向があります。
とはいえ、人間のように連続して数時間眠るのではなく、短い眠りを何度も繰り返します。
猫の活動リズムを整えるには、日中に遊びを取り入れて適度な運動を促すのが効果的です。
体を動かすことで自然と疲れがたまり、夜の快眠につながります。
猫の睡眠リズムに合わせた生活環境が、双方のストレスを減らすポイントになります。
季節によって睡眠に違いはある?
猫の睡眠時間や寝る場所は、季節によっても大きく変わります。
とくに冬場には寒さの影響で睡眠時間が増える傾向があり、夏場は寝場所を移動する頻度が高くなります。
寒い季節には、猫はできるだけエネルギーを温存しようとするため、あまり動かずに眠って過ごす時間が増えます。毛布やこたつの中など、暖かい場所で丸まって寝る姿がよく見られます。
一方、夏場は暑さを避けるために、フローリングや風通しの良い場所に寝ることが多くなります。気温や湿度によって眠りが浅くなることもあるので、空調管理が重要です。
飼い主が意識すべき季節ごとのポイントは次の通りです:
- 冬:寝床に毛布やペットヒーターを活用する
- 夏:冷感マットやサーキュレーターで快適空間を作る
季節に合わせた配慮が、猫の健康的な睡眠につながります。
以下の記事も参考にどうぞ。

猫がよく寝るのは本能?生態の秘密
猫がよく寝るのは「怠けているから」ではありません。
それは狩猟動物としての本能に根ざした、生態的に必要な行動です。
猫は一日に何度も短時間で狩りを行う生き物でした。瞬間的に大きな力を発揮する代わりに、日常的には体力を温存しておく必要があります。
そのため、長時間の休息=生きるための戦略だったのです。
現代の飼い猫もその本能を引き継いでおり、安全な家の中でも自然と長時間眠る傾向があります。
安心できる環境ではさらに熟睡しやすくなり、無防備な姿で寝るようになります。
睡眠には体の修復や免疫力の維持といった重要な役割もあります。
猫がたっぷり眠るのは、生きるために必要不可欠なことなのです。
この行動を理解し、尊重することが猫との信頼関係につながります。
猫と一緒に寝るときに知っておきたいこと
猫と一緒に寝るときに知っておきたいことでは、以下のポイントを詳しく解説します。
- 猫は飼い主と一緒に寝たがる?その心理
- 猫が寝る位置で分かる信頼度と気持ち
- 一緒に寝ることのメリットと注意点
- 夜中に猫が起きる理由とは?
- 猫に夜ぐっすり寝てもらう方法
- 飼い主ができる理想的な寝室環境づくり
- 一緒に寝るのはやめるべき?判断基準
猫は飼い主と一緒に寝たがる?その心理
猫が飼い主の布団やベッドに入ってくると、愛らしい反面「なぜだろう?」と気になる方も多いですよね。
実は、猫が一緒に寝たがるのは“安心・信頼・快適さ”の三拍子がそろっているからです。
まず、猫は警戒心が強いため、信頼していない相手の近くで眠ることはありません。
あなたのそばで寝たがるのは、「ここなら安全」と感じている証です。
また、布団の中や人の体は適度な温もりがあり、寒さから身を守るためにも理想的な場所になります。特に寒い季節には、一緒に寝る猫が増える傾向があります。
このようなとき、猫の心理としては以下のような状態にあります:
- 安心できる存在のそばで休みたい
- 温かく快適な場所を求めている
- 仲間意識・信頼の表れとして甘えたい
あなたのそばで眠るのは、猫にとって「最高に落ち着ける場所」なのです。
猫が寝る位置で分かる信頼度と気持ち
猫と一緒に寝ているとき、「どこに寝るか」でその子の気持ちが分かることがあります。
猫が寝る位置には、それぞれに意味が込められているのです。
たとえば、顔の近くや胸元、お腹の上で寝る場合は、強い信頼と愛情の表れです。これは、親猫と寝る感覚に近く、安心しきっているときに見せる行動です。
逆に足元や布団の端に寝るのは、ほどよい距離感を保ちつつも、そばにいたいという気持ちの表れです。適度な距離で安心感を得ているとも言えます。
枕元や頭の横に寝る場合は、見張りや守るつもりでいるケースもあります。
また、体温調整のために場所を変えているだけのこともあるので、あまり気にしすぎる必要はありません。
以下のように、寝る場所で気持ちを読み取るヒントがあります:
- 顔の近く:甘えたい・信頼している
- 足元:安心しているが距離を保ちたい
- 布団の外:警戒心が少し残っている
- 枕元:あなたを守っているつもり
猫の寝る位置は、あなたへの感情を映す“場所選び”なのです。
一緒に寝ることのメリットと注意点
猫と一緒に眠ることには、心身のリラックス効果や絆を深めるきっかけになるなど、多くのメリットがあります。
しかし、同時にいくつかの注意点も意識しておく必要があります。
まず、メリットとしては、猫の温もりや喉を鳴らす音によって癒し効果が得られます。
眠る前のストレスが軽減され、安心感のある睡眠環境になることもあります。
また、猫にとっても「飼い主と一緒に寝る」ことは安心材料となり、より深い信頼関係を築くきっかけになります。日常的なふれあいが絆を強めることにもつながります。
ただし、以下のような注意点があります:
- アレルギー体質の方には不向き
- 猫が夜中に動いて睡眠が妨げられる場合がある
- ノミやダニ、毛の付着による衛生面の問題
- 猫が寝具に粗相するリスク
一緒に寝る際は、双方にとって快適な状態かを確認しながら判断することが大切です。
夜中に猫が起きる理由とは?
猫と一緒に寝ていると、夜中に突然起きて動き回る姿に驚くことがありますよね。
これは猫の本来の活動リズムが関係しており、特に問題があるわけではありません。
猫は「薄明薄暮性」の動物で、明け方と夕方に活動が活発になる習性を持っています。夜中の静かな環境は、猫にとって警戒心が緩み、狩りモードになる時間帯です。
また、日中に運動不足だった場合、夜にエネルギーが余ってしまい、寝つけずに歩き回ることもあります。
この場合、日中〜夕方にかけてしっかり遊ばせておくことが効果的です。
その他、夜に空腹を感じて起きる猫もいます。食事の量や時間の調整も対策になります。
夜中に猫が起きる主な理由:
- 薄明薄暮性による自然な習性
- 日中の運動不足
- 空腹やトイレのタイミング
- 物音や気配に反応して目覚めた
猫の夜間活動は本能的なものなので、うまく付き合う工夫が必要です。
猫に夜ぐっすり寝てもらう方法
「夜になると猫が活発になって眠れない…」と悩んでいる飼い主さんは多いはずです。
猫に夜ぐっすり眠ってもらうには、日中の過ごし方や習慣づくりが大きなポイントになります。
猫は日中に刺激や運動量が足りないと、夜になってエネルギーを放出しようとします。
そのため、夕方から寝る前にかけてしっかりと遊んであげる時間を設けることで、夜間の活発さを抑えられるようになります。
また、満腹になると眠くなるのは猫も同じです。夕食のタイミングを調整し、食後にリラックスできる時間を作ることも効果的です。
寝る直前にテレビや照明を落として静かな環境にすると、「そろそろ寝る時間だ」と学習するようにもなります。
以下の方法を組み合わせてみましょう:
- 夜ごはんの後に10〜20分遊ぶ
- 静かなBGMや暗めの照明でリラックス演出
- 寝床を落ち着ける場所に用意する
- 一緒に横になって安心感を与える
夜にぐっすり眠ってもらうには、“日中の質”と“夜のルーティン”がカギを握っています。
飼い主ができる理想的な寝室環境づくり
猫と一緒に快適に眠るためには、寝室の環境づくりがとても大切です。
猫にとっても人にとっても心地よい睡眠空間を整えることで、夜のトラブルを防ぎやすくなります。
まずは温度と湿度の管理が基本です。猫は寒さにも暑さにも敏感なので、室温は20〜26℃、湿度は40〜60%が理想です。
エアコンや加湿器を使って、季節に応じた調整をしてあげましょう。
次に、光や音の刺激を最小限に抑えることもポイントです。照明は暗めに、テレビやスマートフォンの音は控えめにすると、猫も落ち着きやすくなります。
寝具は毛がつきにくい素材や、洗濯できるものを選ぶと衛生的に保てます。猫専用のベッドや毛布を用意してあげると、気分によって寝場所を選べるようになり安心感もアップします。
理想の寝室環境のチェックポイント:
- 室温と湿度の管理ができている
- 騒音・強い光を避けられる
- 清潔で快適な寝具を用意している
- 猫専用スペースを確保している
猫が自然と「ここで寝たい」と思える空間づくりが、毎晩の平和な眠りにつながります。
一緒に寝るのはやめるべき?判断基準
猫と一緒に寝るべきか、やめるべきかで悩むこともあるかもしれません。
大切なのは、「お互いにとって快適かどうか」を基準に判断することです。
飼い主がアレルギー体質であったり、眠りが浅くて猫の動きで目が覚めてしまうようなら、無理に一緒に寝る必要はありません。
また、猫が夜中に活発すぎたり粗相の癖がある場合も、別々の睡眠環境が良いでしょう。
一方で、飼い主も猫もぐっすり眠れており、ストレスや衛生面の問題がないのであれば、一緒に眠ることは問題ありません。
むしろ、信頼関係を深める良い機会にもなります。
こんなときは別々にした方が良いかも:
- 猫の夜中の行動で眠れない
- 寝具の衛生状態が気になる
- 飼い主の健康に影響が出ている
- 猫が落ち着かず、何度も寝床を変える
無理をせず、「一緒に寝て幸せかどうか」を一つの判断基準にしてみてください。
猫の睡眠からわかる健康サイン
猫の睡眠からわかる健康サインでは、次のポイントについて詳しく解説します。
- 寝すぎ・寝なさすぎが示す体調の変化
- 睡眠中のいびきや呼吸に注意するべき?
- いつもと違う寝方・場所の変化を見逃さない
- ストレスが原因で眠れないこともある
- 睡眠と病気の関連性について
寝すぎ・寝なさすぎが示す体調の変化
猫はもともと長時間眠る動物ですが、明らかに寝すぎたり、ほとんど寝ない日が続く場合は体調不良のサインかもしれません。
通常、成猫は1日に14〜16時間程度眠りますが、急に20時間近く寝続けたり、逆に昼間にほとんど寝ない場合は、何らかの異常が潜んでいる可能性があります。
寝すぎの背景には、エネルギー不足や免疫力低下、加齢に伴う体力の衰えが考えられます。特に高齢猫の場合は、睡眠時間が長くなる傾向がありますが、元気がなくなっていないか観察が必要です。
一方、ほとんど寝ずに落ち着きなく歩き回っている場合は、痛みや不安、ストレス、神経系の異常が関係していることがあります。
チェックしておきたいポイント:
- ごはんや水の摂取量
- 呼びかけへの反応
- 起きているときの動きや表情
普段との違いに気づけることが、早期の健康管理に直結します。
睡眠中のいびきや呼吸に注意するべき?
猫が寝ているときに「いびき」のような音を出すと、思わず心配になるものです。
基本的には問題ないケースが多いですが、呼吸音の変化には注意が必要です。
とくに短頭種(ペルシャ、エキゾチックなど)は、鼻腔が狭く、いびきをかきやすい傾向があります。軽いいびきや「スースー」といった呼吸音であれば、生理的なものと考えて問題ありません。
しかし、以下のような症状がある場合は注意が必要です:
- 突然いびきをかくようになった
- 呼吸がヒューヒューと音を立てる
- 寝ていても呼吸が速く、苦しそうに見える
このような場合、呼吸器系の疾患や肥満による気道の圧迫などの可能性が考えられます。
また、鼻炎や気道の異常、心臓の病気が関係しているケースもあります。
「かわいい音」だと思って放置せず、継続するなら必ず動物病院で相談を。
いつもと違う寝方・場所の変化を見逃さない
猫は普段、安心できるお気に入りの場所で寝ることが多いですが、突然寝る場所や寝方が変わったときは注意が必要です。
たとえば、普段はリビングのクッションで寝ていたのに、急に押し入れや家具の隙間にこもるようになった場合は、ストレスや体調不良の可能性があります。
また、丸くなって寝ていた猫が、体をぴんと伸ばして硬直気味に寝ている場合は、痛みを感じているサインかもしれません。逆に、お腹を上にして「へそ天」で寝ているときは、安心しきっている証拠です。
以下のような行動変化があれば、健康チェックの目安になります:
- 寝床の移動頻度が増えた
- 寝ている時間が極端に長い・短い
- 寝方が以前と大きく変わっている
寝る場所や姿勢の変化は、猫からの“体と心のメッセージ”です。
ストレスが原因で眠れないこともある
猫はとても繊細で、ストレスを感じると眠りの質が下がることがあります。
環境や人間の行動の変化に影響を受けやすく、特に引っ越しや模様替え、新しいペットの登場などでストレスが高まる傾向があります。
眠れない猫には、以下のような行動が見られることがあります:
- 夜中に歩き回る・鳴く
- 目が合うとすぐ起きる
- 寝つきが悪くなる
ストレスが原因で眠れない場合は、静かで落ち着ける寝床を用意することが大切です。暗めの場所や飼い主のにおいがする布などを使うと、安心感を与えられます。
また、猫の生活リズムを一定に保ち、無理なスキンシップを避けることもポイントです。
猫にとっての「安心できる環境づくり」が、自然な睡眠を取り戻す第一歩になります。
睡眠と病気の関連性について
猫の睡眠状態からは、体調の異常や病気の兆候を早期に発見できることがあります。
そのため、ふだんから猫の眠り方や睡眠時間をよく観察しておくことがとても重要です。
たとえば、糖尿病や甲状腺機能亢進症では活動性が高まり、逆に眠れなくなるケースがあります。
また、関節炎や内臓疾患などで慢性的な痛みがある場合は、眠ってもすぐ目覚めてしまうなど、浅い眠りが続くこともあります。
脳や神経に異常があると、睡眠中に異常行動(寝ながら震える、鳴く、過呼吸など)が見られることもあります。
気になる症状があるときは、動画を撮って動物病院で相談すると、診断に役立つことがあります。
以下のような症状がある場合は早めの受診を:
- 睡眠中の異常行動
- 極端な睡眠量の変化
- 呼吸や心拍の乱れ
睡眠は“健康の鏡”。違和感を感じたら、早めに行動することが猫の命を守ります。
よくある質問と睡眠に関するQ&A
猫の睡眠に関して飼い主が疑問に思いやすい点をまとめました。
知っておくことで、不安を解消し、より安心して猫との暮らしを楽しめるようになります。
- 猫の睡眠時間がバラバラでも大丈夫?
- 夜型にするにはどうしたらいい?
- 猫が寝る前にする行動には意味がある?
- 留守中も安心して寝てもらうには?
- 寝る前にできる簡単なスキンシップとは
猫の睡眠時間がバラバラでも大丈夫?
猫の睡眠時間が毎日違うと、「体調が悪いのでは?」と心配になることがあります。
結論から言うと、日によって睡眠時間にバラつきがあるのは猫にとって自然なことです。
猫は「多相性睡眠」といって、短い時間の眠りを何度も繰り返すスタイルを持っています。
そのため、1日の過ごし方や天候、体調によって、眠るタイミングや長さが変化するのです。
たとえば、活発に遊んだ日や気温が低い日は、いつもより長く寝ることがありますし、気になる音が多かった日は浅い眠りしか取れないこともあります。
ただし、極端な変化が数日以上続く場合は注意が必要です。以下をチェックしましょう:
- 食欲や排せつの変化
- 呼吸や動きの異常
- 目や耳の反応の鈍さ
バラつきがあるのは普通ですが、「猫らしくない様子」には敏感になりましょう。
夜型にするにはどうしたらいい?
猫が夜に起きて走り回ったり、鳴いたりすることに困っている飼い主さんも多いでしょう。
猫の本来の生活リズムを理解し、夜に落ち着いて眠れるようにする工夫が必要です。
猫は「夜行性」ではなく「薄明薄暮性」で、明け方と夕方に活発になる性質を持っています。
このため、日中はよく寝て、夜になるとエネルギーが満ちて動き出すという習性があるのです。
しかし、以下のようなルーティンを取り入れることで、ある程度の生活リズムを整えることができます。
- 夕方にしっかり遊ばせる
- 夜ごはんを少し遅めに与える
- 寝る前は部屋を暗くし静かに過ごす
- 毎日決まった時間に寝るように誘導する
こうした流れを習慣化することで、猫自身も「夜は静かに過ごす時間」と学んでいきます。
焦らず毎日のルーティンを積み重ねることが、猫のリズム改善につながります。
猫が寝る前にする行動には意味がある?
猫が寝る前に見せる特有のしぐさには、すべてにちゃんと意味があります。
この行動を観察することで、猫の心理状態をより深く理解することができます。
たとえば、寝る前に「ふみふみ」する行動は、子猫時代の名残で、リラックスして安心している証拠です。
また、毛づくろいや自分の体を舐めるのも、気持ちを落ち着けるためのセルフケアといえます。
ぐるぐる回って寝る位置を決めるのは、野生時代に寝床の安全を確認する本能的な動作です。
あなたのそばに寄ってくるのは、「安心したい」「一緒にいたい」という気持ちの表れです。
猫が寝る前によくする行動:
- ふみふみする
- 毛づくろいを始める
- 布団の上で回転する
- そっと近づいて横になる
これらはすべて「安心したい」「休む準備が整った」というサイン。
優しく見守ってあげましょう。
留守中も安心して寝てもらうには?
仕事や外出のあいだ、猫がちゃんと休めているか心配になることもありますよね。
留守中でも猫が安心して眠れるようにするには、環境づくりがとても大切です。
まず、猫が落ち着いて過ごせる「安心できる寝床」を確保しましょう。
押し入れの隅やカーテンの裏、キャットハウスなど、狭くて暗めの空間が好まれます。
また、飼い主のにおいがする毛布や衣類を寝床に置くと、不安を和らげる効果があります。
テレビやラジオをつけっぱなしにすることで、外の物音を和らげるのも有効です。
留守中の快適な睡眠環境のポイント:
- 暗くて静かな寝床を用意する
- 飼い主のにおいを残す
- 一定の室温・湿度を保つ
- 音や光の刺激を減らす
安心できる環境が整えば、留守中でも猫は自然と眠れるようになります。
以下の記事も参考にどうぞ。

寝る前にできる簡単なスキンシップとは
猫との距離を縮めたいとき、寝る前のスキンシップはとても効果的です。
夜の静かな時間は、お互いの絆を深めるのに最適なタイミングでもあります。
たとえば、やさしくブラッシングをしてあげると、リラックス効果が高まり、眠りにつきやすくなります。
また、背中や耳の後ろなどを軽くなでるのも、安心感を与える方法です。
無理に抱っこするのではなく、猫のペースで触れ合うことが大切です。猫が近くに寄ってきたときだけ、そっと手を差し出すようにしましょう。
おすすめのスキンシップ:
- おでこや鼻先にそっとタッチ
- 「おやすみ」と声をかける
- ブラッシングでリラックス
- 毛布を整えて寝やすくする
毎晩の“おやすみルーティン”を習慣にすれば、猫も安心して眠るようになります。
まとめ|猫の睡眠の特徴を知って快適な暮らしを
猫の睡眠について正しく理解することは、健康管理や信頼関係を築くうえで非常に重要です。
安心して眠れる環境を整えることで、猫もあなたも快適な毎日を過ごせます。
以下に、この記事で紹介したポイントをまとめます。
- 猫は1日に14〜16時間ほど眠るのが自然なスタイル
- 睡眠サイクルは人間と異なり、浅い眠りを繰り返す
- 子猫や老猫はより多くの睡眠時間を必要とする
- 飼い主と一緒に寝たがるのは信頼と安心の証
- 夜中に起きるのは本能によるもので対策可能
- 睡眠パターンの変化は健康異常のサインかも
- 環境・スキンシップ・リズムづくりがカギ
- 一緒に寝るかどうかは「快適さ」で判断しよう